群馬大学大学院医学系研究科 応用生理学分野
教授 鯉淵典之
このたび、第38回内分泌代謝学サマーセミナーのお世話をさせていただくことになった群馬大学の鯉淵典之です。富士ホルモンカンファレンスから続く伝統あるセミナーを担当できるのは大変名誉なことです。伝統に恥じない会にすべく、実行委員や教室員と共に努力していく所存です。
サマーセミナーは2020年7月2~4日、群馬県伊香保温泉のホテル天坊にて開催いたします。交通の便は比較的良く、上越線渋川駅のバスや関越道渋川伊香保インターから約20分で到着します。また、東京からの直通バスもあります。
大会のテーマは「環境と内分泌」としました。環境ホルモンから生活習慣病まで、内分泌代謝系と私たちが暮らす環境の間には密接な関係があります。一方、ホタルやクラゲ、サンゴなど自然の中から得られた材料を用いて多くの内分泌代謝学研究がなされています。これらの事を念頭に、特別講演では基礎生物学研究所名誉教授で「環境ホルモン」の名付け親でもある井口泰泉先生に内分泌かく乱化学物質研究の現状についてのご講演、および化学発光研究の第一人者である産業総合研究所の近江谷克裕先生に化学発光の基礎から先端応用までご講演いただく予定です。シンポジウムでもエピジェネティクスを始めとして、テーマに沿った企画を考えております。一方、本セミナーの主役はなんといっても若手研究者の皆さまです。YECシンポジウムをはじめ、若手研究者から最先端の研究成果をご報告いただく機会ももちろん準備いたします。ポスターセッションの時間も余裕をもって設け、相互交流の機会も提供いたします。
伊香保温泉の周辺は榛名山や赤城山をはじめ自然が豊かで風光明媚な所です。旅館近郊のロープウェイ頂上駅の展望台からは関東平野が一望できます。また、伊香保温泉は日本最初の生理学・内科学教授のエルヴィン・フォン・ベルツ博士が草津温泉と共に効能を国際的報告した温泉です。時間は限られておりますが、大会の合間にはぜひ周辺を散策されるとともに、温泉をご堪能ください。
皆様のご参加を実行委員・教室員一同心からお待ちしております。